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2022/04/16【よもやま話】山のカレー

先日、山仲間達と懐かしい話をしていたら、山で作ったカレーのことを思い出しました。

富山県の立山連峰に登ったときのことです。

剣沢ベースキャンプ場でテント張り&食事準備隊と、さらに上を目指すアタック隊に分かれました。

私は食事責任者で、メニューはまず失敗することのない定番のカレー。

ところが、口に入れた途端、「ゔっ、、、これは、、何?!」と微妙な顔で言わしめるカレーを作ってしまったのです。。。

これには理由があります。

まず、カレールーが人数に対して1/3しか無かったのです。 

作ってみたら、想像以上にうすら不味いお味。

食料一式を漁ってみましたが、塩味を足せるものは味噌汁用の味噌しかありません。しかも次の日用にとっておく必要があるので、少ししか使えず、焼石に水でした。

さて、あなたならどうしますか?

私は諦めませんでしたよ。

そして、ひらめきました。

昔聞いたことがあったのです。

漢方胃腸薬とカレーのスパイスは似ているので、隠し味に使うと本場のカレーに近づくと。

さっそく持参していた大正漢方胃腸薬3包を仲間の為に惜しみなくカレーに投入しました。

しかし、まだまだ、うすら不味い。

次に、隠し味にチョコを入れるとコクが出ることを思い出し、仲間の為に惜しみなく投入しました。

しかし、ますます、うすら不味い。

このあたりで、ベースキャンプ隊の他のメンバーが何をやってるのかと寄ってきます。

かくして、うすら不味いカレーをなんとかしようプロジェクトが発足し、各自の持参品の中から使えそうなものが次々に提供され始めます。

ヨーグルト。まろやかになりそう。よし、入れましょう!

インスタントコーヒー。隠し味にいいと聞いたことがあります。よし、入れましょう!

インスタントミルクティー。何となく、やめておきましょうか。

ポタージュスープの素。これは素晴らしい!最大の課題の塩味が足される上に、とろみまで期待できます。投入!

他にも数種類のスープの素を入れました。

こうして出来上がったカレーは、奮闘努力の甲斐あって、見た目やとろみはカレーそのものでした。

しかし、お味は、、、「ゔっ、、、これは、、何?!」となってしまったのでした。

特に疲労困憊で帰ってきたアタック隊メンバーの、困惑と絶望の入り混じった表情が忘れられません。

隠し味は少量だからいいのだと、魂に刻み込んだ若き日の出来事でした。

Profile

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クラフト工房Lazuli
代表/陶芸作家
海 月 mizuki

静岡大学工学部応用化学科卒
愛知県窯業高等技術専門校卒
ナード アロマアドバイザー
日本ヴォーグ社 ポーセラーツインストラクター

静岡県三島市生まれ
犬山市、名古屋市、静岡市、浜松市、東京都を経て
現在、瀬戸市在住

ものづくり、絵を描くこと、散策、読書が好き、二児の母

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